2012年10月30日

黒部峡谷(下ノ廊下、水平歩道)を踏破


先日、黒部峡谷に行ってきました。長野県の信濃大町からバスを乗り継いで黒部ダムに入り、そこから下ノ回廊(旧日電歩道)を歩いて黒部峡谷鉄道(トロッコ列車)の終着駅である欅平まで行きました。


言わずと知れた日本を代表する巨大土木建造物、黒部ダム。昭和31年着工、昭和38年完成と歴史もあります。私は初めて訪れたのですが、やはり凄いものですね。アーチが三次元的にねじれていて、なかなか興味深かったです。


下ノ廊下は黒部ダムから始まります。まずはダムの下に降りなければならないのですが、その入口はトンネル。トロリーバスの終着駅からさらに奥へ行って、そこから谷底に向かいます。


黒部峡谷は極めて傾斜のある険しい谷なので、道は岸壁を削って作られています。筋のように見える部分が道ですね。踏み外したら……大変な事になってしまう、そのような道です。


紅葉シーズンを狙って行ったので、人は結構多かった。去年は落石事故やがけ崩れなどもあって通行禁止になっていた為か、ヘルメットをかぶっている人も多くいました。


狙い通り、紅葉はなかなかのものでした。ただ、徐々に体力的な疲労(意外とアップダウンあるんですよ)と精神的な疲労(なにより落ちるのが怖い)により、徐々に紅葉を楽しむ余裕がなくなってくるんですけれども。


一部には雪も残っていました。黒部峡谷では8月くらいから9月中くらいにかけて雪が解け、11月にはまた雪が降り出すそうです。なので下ノ回廊を歩けるシーズンは晩夏から秋にかけてと限られています。


進むにつれ道は高くなり、落ちたらもうあの世までまっしぐらという状況です。私はさほど高所恐怖症というワケではないのですが、さすがに怖かった。だって、人がすれ違うのも難しいぐらいの道幅なのですもの。


下ノ廊下は仙人ダムで終わります。仙人ダムの管理施設内を歩いたり、なかなか面白い体験ができました。しかし私の体力は完全に尽きており(いわゆるガス切れの状況です)、ヘロヘロで山小屋の野営場に着いた時は真っ直ぐに歩く事も厳しい状態でした。


二日目は水平歩道と呼ばれる道を行きます。こちらもまた下ノ廊下と同じ、いやそれ以上に高い道を行きます。水平歩道と言う通り、崖に真っ直ぐ穿たれた道です。しかし、一日目で高さに慣れていたという事もあり、二日目は精神的には比較的楽でした。体力は相変わらずやばい状態ではありましたが。

きしむ体に鞭を打ちながら、なんとか欅平駅に到着。それからはトロッコ列車で富山に出て、高岡と金沢を観光してきました。


本当は黒部峡谷が終わったらすぐ帰るつもりだったのですが、なんだかんだで結構あっちこっち回り、結局家に帰ったのが出発から一週間後の10月26日でした。


今回の黒部峡谷旅行について、先日ustreamでも旅行報告を行いました。放送内容はアーカイブでご覧いただく事ができます。より多くの写真を含め、下ノ廊下についてより詳細な内容をお伝えしています。


Video streaming by Ustream
なお、次回のustream配信は11月9日21:00〜の予定です。
http://www.ustream.tv/channel/kankodori


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2012年10月10日

北海道原付2/3周旅行


9月16日から10月4日にかけて、北海道へ旅行に行ってきました。本当は9月いっぱいの予定でしたが、ちょっとだけ足が出てしまいましたね。移動はスーパーカブ50(原付)。茨城県は水戸の近くにある大洗港から苫小牧に渡り、釧路、根室、知床と、海沿いを左回りです。


苫小牧に着いたその翌日は、平取(びらとり)町を観光しました。平取町はアイヌの里として町内にアイヌに由来する史跡が数多く残り、「アイヌの伝統と近代開拓による沙流川流域の文化的景観」として重要文化的景観選定に選定されています。


日本史とは異なり、アイヌ史は縄文時代、続縄文時代、擦文時代、アイヌ時代という変遷をたどってきました。稲作をはじめ大陸から影響を受けて発展した本土とは異なり、縄文時代から続く狩猟採集の文化が継承されてきたのです。独特なアイヌのデザインも、縄文土器に見られる文様にルーツがあるとも考えられるような気がします。


できるだけコストを抑える為、宿泊はキャンプ場を利用しました。北海道は無料のキャンプ場も多く、助かります。9月も下旬になるとテント泊の人は少なくなり、森の中にひとりぼっち、という時も何度かありました。


特に印象になったのは、釧路の近くにある来止臥(キトウシ)野営場です。岬の断崖絶壁の上にテントサイトがあるのですが、自衛隊の方々が演習をしていました。この日泊まった一般客は私だけで、カモフラージュを施された車両の間を歩いて水を汲みにいったりと、なかなか面白い体験ができたと思います。


アザラシで知られる襟裳岬(オンネエンルム)。アイヌの人々がここで神に祈りをささげていた聖地です。この襟裳岬など、北海道各地に残るアイヌにゆかりの深い景勝地は、「ピリカノカ(美しい形)」として国の名勝に指定されています。今回の旅行では襟裳岬の他、名寄市の九度山(クトゥンヌプリ)、石狩市の黄金山(ピンネタイオルシペ)を見てきました。本当は遠軽町の瞰望岩(インカルシ)も見に行きたかったのですが、うっかり忘れてしまいました……。


北海道の海沿いは汽水湖や湿地帯が本当に多い。釧路湿原はあまりに大きすぎてその全貌を掴むのが難しいですが、霧多布湿原は手頃な大きさで展望台から一望できます。霧多布という当て字の通り霧が多い場所らしいですが、幸いにも素晴らしく良い天気。


根室半島と知床半島の間にぴょこんと飛び出した野付半島。砂州なので細長く面白い地形です。その野付半島にある「トドワラ」は、トド林が塩害によりまとめて立ち枯れたまさに木の墓場。枯れたトドは今もなお絶賛分解中で、地面に見える白いのは全て地に帰ろうとしているトドの繊維みたいです。


そして知床。知床連山からのすそ野が海岸間際でストーンと落ちる、断崖絶壁の半島です。せっかくなので奮発して知床岬まで行く遊覧船に乗りました。流氷が到達する最南地域である知床。崖の下部には流氷によって浸食された穴など面白い地形が見られます。また流氷がプランクトンを爆発的に増殖され、それが魚をはぐくみ、鳥やヒグマなどの餌となり、と海と山が一体となって生態系を作り出しています。


知床は東岸、西岸と堪能させていただきました。知床連山がそびえる為か、西岸と東岸で随分天候が変わるようです。西岸は天気が良く、また知床五湖やカムイワッカの滝など見どころも多く、大変よござんした。東岸はあいにくの天気でしたが、いくつかある温泉が凄かった。その模様はデイリーポータルZで記事にさせていただきます(10月16日公開予定)。


今回の旅行の目的は、平取町、根室半島チャシ群、知床の三つが主だったので、知床からは苫小牧に向かおうと思っていたのですが、そのまま海沿いに北上し、納沙布岬にまで行ってしまいました。その後は海沿いに南下し苫小牧に戻りましたが、途中のサロベツ原野は景色が素晴らしかった。

2週間以上のキャンプ旅行という事もあり、だいぶくたびれましたが、やっぱり楽しかったです。旅行の後半は気候も涼しく、良い時期に北海道に行けたと思います。さて、今回もまたustreamで旅行報告をやろうと思います。10月12日(金)の午後9時頃から始めたいと思います。よろしければご覧ください。アドレスは以下の通りです。

http://www.ustream.tv/channel/kankodori

【追記(2012年10月13日)】

第三回目のustream旅行報告が終わりました。放送内容はアーカイブでご覧いただく事ができます。次回は9月19日(金)21:00〜の予定です。スミマセン、スケジュールの都合により今週は中止となりました。次回は9月27日21:00〜の予定です。なにとぞよろしくお願いいたします。


Video streaming by Ustream


posted by きむら at 13:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行